縄文人と私達 〜 注3'

公開: 2022年10月18日

更新: 2022年10月18日

注3'. 男性ホルモンと闘争心

男性ホルモンとは、人間の「男らしさ」を生み出す体内物質です。女性らしく振る舞ったり、体毛を薄くしたり、男性よりも体格を小柄にしたりするための源を作り出す原因になります。物質は、医学的には、「テストステロン」と呼ばれています。テストステロンが多く分泌されると、闘争心が活発になり、争い事が多くなることが知られています。サルの仲間である、ゴリラやチンパンジーでは、オスの場合、人間よりも多くのテストステロンを分泌します。

化石から、人間のテストステロンの分泌が減ったことを確認できるのは、頭蓋骨の目の上、額の下部のふくらみが小さくなっていることです。テストステロンの分泌が増えると、目の上のふくらみが高くなることが分かっています。ゴリラの顔を見ると、目の上の部分が盛り上がっています。我々の場合、そのような目の上の盛り上がりはなくなっています。人類の化石にこのような変化が見られるようになったのは、今から6万年ぐらい前のことです。

参考になる放送番組

NHK コズミック フロント☆NEXT、「人類絶滅寸前! 超巨大噴火」、2018年8月2日放送(BS)